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ラベルプリンターから段ボール直接印字へ切り替えるべき?コスト・貼付ミス・剥がれリスクを比較

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公開:2026.07.17 更新:2026.07.17
ラベルプリンターから段ボール直接印字へ切り替えるべき?コスト・貼付ミス・剥がれリスクを比較

物流倉庫や製造現場において、段ボールへのラベル貼り付け作業が広く利用されています。
しかし、「手貼りによる貼り間違いや貼り忘れ」「膨大なラベルの在庫管理」「毎月の消耗品コスト」など、現場の大きなボトルネックになっているケースは少なくありません。

そこで注目されている手法が、ラベルを一切使わない「段ボール直接印字(ダイレクトマーキング)」への切り替えです。

本記事では、ラベル運用と直接印字のコストや作業工数を多角的に比較します。自社が切り替えるべきタイミングがわかる簡単チェックリストや、おすすめのプリンターメーカーまで凝縮して解説します。

目次

ラベルプリンター運用で起こりやすい課題

現場のラインと業務用ラベルプリンター
引用元:株式会社 富士栄シスコム

物流倉庫や製造現場、ECの出荷現場など、日々の業務に欠かせないラベルプリンター。しかし、運用方法や業務の規模によっては、現場の大きなボトルネックになっているケースが少なくありません。

ラベルプリンター運用において特に起こりやすい2つの主要な課題について解説します。

ラベルプリンター運用で起こりやすい課題

課題現場で起こること影響
ラベルの貼り間違い出荷先・品番・ロット違いのラベルを貼る誤出荷・検品負担
ラベルの剥がれ輸送中や保管中にラベルが剥がれる読み取り不可・再貼付
貼付作業の人手印刷・剥離・貼付・確認が必要人件費・作業時間の増加
ラベル在庫品番ごとにラベルを管理する保管スペース・廃棄ロス
多品種対応表示内容の切り替えが頻繁に発生するミス・作業停滞

貼付ミス・貼り忘れが出荷トラブルにつながる

ラベルの出力から商品への貼り付けまで、一連の工程に「人の手(アナログ作業)」が介在すればするほど、どうしてもヒューマンエラーの発生率は高まってしまいます。

特に「プリンターでラベルを一括発行し、それをトレイに乗せて現場へ持ち運び、手作業で1枚ずつ貼る」といったバラバラな運用(バッチ処理)を行っている場合、ミスのリスクは跳ね上がります。

  • 品番違い・出荷先違い
    「Aという商品のパッケージに、Bのラベルを貼ってしまった」「外観が酷似している型番違いの商品のラベルを取り違えた」といったミスは、現場が慌ただしくなる出荷間際や繁忙期ほど多発しがちです。
    目視確認だけに頼るダブルチェック体制では、作業者の焦りや疲労によって「見落とし」が防ぎきれません。
  • 貼付漏れ(貼り忘れ)
    ラベルが貼られないまま梱包・出荷されてしまい、配送キャリアでの受け取り拒否や、納品先での検品時に初めて発覚するケースもあります。
    作業台の上に残された1枚のラベルを見て、どの荷物に貼り忘れたのかを特定するために、すでに梱包し終えた段ボールをすべて開梱して再確認せざるを得ないなど、手戻りの負担が生じる恐れがあります。

こうした貼付ミスや貼り忘れは、誤配送や異物混入(仕様違い)といった重大な出荷トラブルに直結します。

一度トラブルが起きれば、代替品の再送コストや原因究明、そして何より「取引先や顧客からの信頼失墜」という、大きな損失を被ることになります。

ラベル在庫や台紙の管理が負担になる

物流用ラベル・シールのロール
引用元:越後札紙株式会社

近年の製造・物流業界では、消費者ニーズの多様化に伴い「多品種・小ロット生産」が主流となっています。また、出荷先(ECモール、特定の量販店、卸先、OEM先など)ごとに異なる専用ラベルや指定フォーマットの表示が求められるケースも急増しています。

こうした背景から、現場では以下のような「ラベル管理の複雑化」が現場スタッフおよび管理部門の大きな負担となっています。

  • 膨大なロール紙(ラベル在庫)の管理
    宛先や用途ごとに異なるサイズ、材質(紙、合成紙、耐熱性など)、あらかじめロゴなどが印刷されたプレ印刷ラベルなど、多様な消耗品をストックしておく必要があります。

    これらは在庫スペースを圧迫するだけでなく、「気づいたら特定のロール紙を切らしていた」「古いラベルの仕様変更に対応できず廃棄処分になった」といったコストロスを招きます。
  • 台紙(剥離紙)による現場の安全・環境課題
    シールタイプのラベルを大量に発行する際、剥がした後の「台紙」が大量のゴミとして現場に溢れかえります。

    この台紙は裏面に剥離剤(シリコンなど)が塗布されているため、床に落ちると非常に滑りやすく、作業員の転倒事故を引き起こすリスクがあります。こまめな清掃や廃棄が必要となり、安全管理と環境(産業廃棄物)への配慮の両面で作業効率を低下させます。
  • ロール紙交換と位置調整の手間
    品種や出荷先が変わるたびにプリンターのロール紙を物理的・手作業で入れ替える手間は、小ロット化が進むほど頻発します。

    さらに、用紙サイズを変更するたびに、プリンター側で「位置調整(センサーの認識設定)」を手動で行わなければなりません。

    1回あたりの調整は数分でも、1日のうちに何度も用紙交換を繰り返すことで、機械が停止している時間(ダウンタイム)がトータルで膨大なロスになります。

    また、「うまくセンサーが用紙を認識してくれない」「印字がズレて何度もやり直す」といった微調整の繰り返しが、出荷時間に追われる現場スタッフの焦りや強いストレスに繋がります。

段ボール直接印字に切り替えると何が変わる?

U2Smartによる段ボール印字
引用元:山崎産業株式会社

ラベルプリンターの運用に伴う「貼付ミス」「在庫管理の煩雑さ」「資材コストやゴミの発生」といった課題を解決するアプローチとして、今注目されているのが「段ボールへの直接印字(ダイレクト印字)」への切り替えです。

梱包ライン上で、段ボールが流れると同時にインクジェットプリンターなどで必要な情報を直接印字するスタイルに変えることで、これまでの業務フローをシンプルにできます。

ラベルレス化で資材費と貼付工数を減らしやすい

段ボールへ直接印字することの最大のメリットは、ラベルを一切使用しない「ラベルレス化」が実現する点にあります。これにより、これまで当たり前のように発生していたコストや作業時間を大幅に削減できます。

  • 資材コストの削減(ラベル代・台紙・インクリボン)
    毎日大量に消費されるラベル用紙代だけでなく、印字に使用するインクリボン(熱転写リボン)の費用も不要になります。

    さらに、剥がした後にゴミとなる台紙(剥離紙)が一切発生しないため、現場の清掃負担や産業廃棄物の処理コスト、床の滑りによる転倒リスクも同時に削減可能です。
  • 貼付工数の完全削減(手貼り作業の撤廃)
    プリンターから出力されたラベルを1枚ずつ手作業で商品に貼り付ける時間を、大幅に削減できます。
    また、自動貼り付け機(ラベラー)を導入している場合でも、ラベル供給部や送りローラーの不具合、ラベルの吸着ミスといった特有のトラブルから解放され、梱包ライン全体の稼働率(生産性)が向上します。

無地段ボールを共通化しやすい

積み重ねられた空の段ボール箱

従来のように「特定の品番があらかじめ印刷された段ボール」や「専用ラベルを貼る段ボール」を運用していると、商品の数だけ包材を準備しなければならず、倉庫のスペースが圧迫されてしまいます。

直接印字を導入すれば、中身に関わらず「完全に無地の段ボール」を全社で共通化することが可能になります。

  • 包材の在庫スペースと管理工数の削減
    品番ごとに印刷された段ボールや、専用ラベルの在庫を何種類もストックしておく必要がなくなります。

    シンプルな無地段ボールだけを大量発注・保管すればよいため、購入単価を下げられる(ボリュームディスカウント)だけでなく、倉庫スペースの大幅な節約に繋がります。
  • 「段ボールの欠品による出荷遅れ」を防ぐ
    「段ボールの在庫はあるのに、特定の品番用の段ボールを切らしてしまい発送できない」という機会損失がなくなります。

    必要な情報(型番、バーコード、ロット番号、配送先など)は、出荷するその瞬間にライン上で印字されるため、無地の箱さえあればいつでも全ての製品を発送できる、柔軟で強い出荷体制が構築できます。

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ラベル運用と段ボール直接印字を比較

段ボールに印字しているインクジェットプリンター
引用元:紀州技研工業株式会社

自社のラインにおいて「ラベル運用を続けるべきか」「段ボール直接印字へ切り替えるべきか」を検討する際は、初期コストやランニングコストだけでなく、作業工数や現場の適性を多角的に比較することが重要です。

まずは、両者の特徴をまとめた比較表をご覧ください。

ラベル貼付と直接印字の比較表

比較項目ラベルプリンター+貼付段ボール直接印字
初期導入コスト比較的導入しやすい(安価)設備・ライン条件の確認が必要(中〜高額)
ランニングコストラベル・台紙・リボンなどが継続発生主にインク代・保守費のみ
作業工数印刷・貼付・目視確認が必要ライン上で自動的に印字されるためほぼゼロ
ミスリスク貼り間違い・貼り忘れ・剥がれ印字データの初期設定ミスに注意
多品種対応種類が増えるほどラベル在庫管理が煩雑にデータの切り替えだけで柔軟に対応可能
向いている現場少量、多様な表示、貼付位置を細かく選びたい連続生産ライン、多品種、外箱・段ボールの大量出荷

それぞれの運用フローの違い

実際の運用現場における作業フローを比較すると、工数の差がより具体的に見えてきます。

  • 「ラベルプリンター+手貼り」のイメージ: プリンターの前に立ち、必要枚数を一括発行。台紙から1枚ずつ剥がし、段ボールの指定位置にズレないように手作業で貼り付け、貼り忘れがないか目視で最終確認する。
  • 「段ボール直接印字」のイメージ: 段ボールがコンベア上を通過する瞬間に、センサーが感知して一瞬で印字が完了。そのまま梱包・出荷ステージへ進む。

「ラベルプリンター運用」が向くケース

株式会社イシダのラベルプリンタ L-1000S
引用元:株式会社イシダ

直接印字は大幅なコスト削減や効率化が期待できる一方で、すべての現場において万能というわけではありません。以下のようなケースでは、現在でもラベルプリンターによる運用の方が適している場合があります。

  • 出荷量が少なく、初期投資を抑えたい場合
    直接印字に対応したインクジェットプリンターや、それをコンベア上に組み込むシステムの構築には、一定の初期費用がかかります。

    1日の出荷数がそれほど多くない現場(小規模ECやスタートアップなど)では、数万円から導入できるラベルプリンターのほうが投資対効果が高くなります。
  • 貼る位置や向きを柔軟に変えたい場合
    直接印字はコンベアを流れる段ボールの「固定された面」に印字するため、製品ごとに表示位置や角度を大きく変更することは得意としません。

    一方、ラベルであれば、荷物の形状やサイズに合わせて「天面に貼る」「側面斜めに貼る」といった柔軟な対応が可能です。
  • 表示内容を頻繁に変更し、デザイン性が求められる場合
    カラー印刷のラベルや、サイズ情報だけでなく「Thank you」といったメッセージを載せたい場合は、デザインの自由度が高く、高精細な印字ができるラベル運用に強みがあります。

直接印字に切り替えるべき現場のチェックリスト

アルマーク株式会社の段ボール印字機
引用元:アルマーク株式会社

「自社にとって、今が直接印字へ切り替えるタイミングなのだろうか?」と迷われる場合は、以下のチェックリストをご活用ください。

自社の現場や業務プロセスにおいて、当てはまる項目が【3つ以上】ある場合は、ラベルレス化(直接印字)を導入することで、コストや作業工数、ミスリスクの大幅な削減効果が期待できます。

【簡単診断】自社のラベル運用・コストチェック

チェックリストとペン

以下の項目にどのくらい当てはまるか、現場の状況を振り返ってみましょう。

ラベル運用の課題セルフチェック

チェック項目当てはまる内容
毎月のラベル代やインクリボン代の請求書を見るたび、コストが高いと感じる
剥がした後のラベル台紙(剥離紙)が大量に発生し、処分や清掃が負担になっている
ラベルの貼り間違いや貼り忘れによる誤出荷が発生し、対応に追われたことがある
梱包ラインが手作業(手貼り)のため、出荷ピーク時に作業がボトルネックになっている
多品種化により、ラベルロールや印刷済み段ボールの種類が増え、倉庫スペースを圧迫している
品番やロットが変わるたびに、プリンターの用紙交換や位置調整に時間がかかり、作業が中断している
「段ボールの在庫はあるのに、特定品番用の箱や専用ラベルが不足して出荷が遅れた」という経験がある

当てはまる項目が 0〜2個 の場合:ラベル運用継続がおすすめ

現在の出荷規模や管理状況に対して、ラベルプリンターでの運用が適正に機能しています。

初期費用をかけて直接印字に切り替えるよりも、現行の運用フローの維持や、プリンターのスペックアップ(印刷速度の向上など)を検討するほうがコストパフォーマンスが良いでしょう。

当てはまる項目が 3〜5個 の場合:部分的な直接印字への切り替え期

ラベル運用による「時間ロス」「コスト」「ミスリスク」が徐々に現場の負荷となっています。

特に、出荷ボリュームの大きい特定の商品ラインや、共通化しやすい外箱(段ボール)から、部分的に直接印字への切り替え(テスト導入)を検討し始めるべきフェーズです。

当てはまる項目が 6個以上の割合を占める場合:直接印字への移行で高い効果が見込めるフェーズ

現在のラベル運用が現場のボトルネックとなっており、コスト面や生産性の面でロスが生じている可能性が高い状態です。

無地段ボールの共通化と直接印字のシステム構築により、資材コストの大幅な削減だけでなく、梱包ラインの省人化や貼り間違いミスの抜本的な防止など、定量・定性両面で大きな導入効果が見込めます。

一度、具体的な削減シミュレーションや、自社ラインへのシステム選定に向けた検討を開始してみることを推奨します。

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切り替え前に確認すべき注意点

注意点と書かれたメモ

段ボール直接印字は多くのメリットをもたらす一方で、インクを段ボールに直接吹き付けるという特性上、ラベル貼付とは異なる技術的な事前確認が必要です。

導入後に「思ったように運用できない」という事態を防ぐため、以下のポイントを事前に確認しておきましょう。

印字品質とインクの滲み(にじみ)

白いダンボール箱
引用元:アースダンボール

段ボールは材質(クラフト、白、リサイクル段ボールなど)によって、インクの吸収率が異なります。 目が粗く吸収性の高い段ボールの場合、インクが滲んでしまい、文字やロゴが不鮮明になることがあります。

事前に実機デモやサンプルテストを行い、自社で使用している段ボールの材質に対して、クリアな視認性が確保できるか確認することが不可欠です。

バーコードやQRコードの読取精度

物流ラベルとして機能させるためには、印字されたバーコードやQRコードがスキャナーで正確に読み取れなければなりません。

インクの滲みや段ボール自体のわずかな凹凸によってコードの輪郭がぼやけると、配送会社や納品先の自動検品システムで読み取りエラーが発生するリスクがあります。

特に、JIS規格などの読取基準を満たせるレベルで印字ができるかどうか、実機での検証が求められます。

ラインの搬送速度とのマッチング

直接印字システムは、ベルトコンベア上を流れる段ボールをセンサーが感知して瞬時に印字を行います。 そのため、自社の既存ラインの「搬送スピード」と、プリンターの「最大印字速度」が適合しているかを確認する必要があります。

スピードが速すぎると印字が流れてしまったり、逆に遅すぎると生産効率が低下してしまったりするため、ライン速度との緻密な調整が必要です。

既存ラインへの物理的な設置可否

大文字用インクジェットプリンタによる印字
引用元:ビデオジェット・エックスライト株式会社

直接印字プリンターを導入する際は、現在稼働している梱包・搬送ライン(コンベア周辺)に、プリントヘッドやコントローラー、センサーなどを設置する物理的なスペースが必要です。

また、印字を行う際に「段ボールがブレずに一定の距離を通過する」環境が求められるため、ガイドレールの設置やコンベアの微調整など、既存ラインへの追加工事やレイアウト変更が可能かも確認しておきましょう。

段ボール直接印字に向く産業用インクジェットプリンターの選び方

選び方と書かれたブロック

段ボールへの直接印字(ダイレクト印字)は、貼付工数やラベル資材コストを削減する強力なソリューションですが、その効果を最大化するためには、自社の現場に最適な産業用インクジェットプリンターを選定することが不可欠です。

産業用インクジェットプリンターには、大きく分けて「高解像度ピエゾ方式」や「サーマルインクジェット方式」などがあり、それぞれ得意・不得意があります。

導入後に「印字が薄い」「メンテナンスが大変」といった事態を防ぐため、以下の5つの比較軸を参考に、慎重に選定を行いましょう。

印字幅(印字高さ)とコンテンツの大きさ

段ボールの商品名印字部分
引用元:イーデーエム株式会社

まず確認すべきは、「段ボールの側面に、どのくらいの大きさで印字したいか」です。 産業用インクジェットプリンターは、製品によって「プリントヘッドの高さ(=最大印字幅)」が決まっています。

  • 小文字・標準印字(〜約12.7mm
    主にロット番号や日付、単純なテキスト印字に向いています。サーマルインクジェット方式が得意とする領域です。
  • 大文字・バーコード印字(〜約50mm〜100mm以上)
    物流ラベルの代わりとして、大きな文字やバーコード、ロゴマークなどを印字したい場合に必要です。複数のヘッドを連結してさらに広い範囲に印字できる機種もあります。

解像度と段ボール材質への適性

印字の「綺麗さ(鮮明さ)」を決めるのが解像度(DPI)です。物流バーコードを直接印字する場合、解像度が低いと読み取りエラーの原因になります。

  • 高解像度ピエゾ方式
    段ボールのような浸透面に対して、高精細(最大300〜600DPI相当)かつ濃度の高い印字が可能です。バーコードやQRコードの読取精度を重視する現場に向いています。
  • サーマルインクジェット方式
    こちらも高解像度ですが、1ヘッドあたりの印字幅が狭く、インクの吐出量がピエゾ方式に比べて少ないため、段ボールの材質によっては滲みやすくなる場合があります。

自社の段ボールサンプルで実際に印字テストを行い、必要な読取基準を満たせるか確認することが最も確実です。

メンテナンス性とランニングコスト

産業用インクジェットプリンターの外付けヘッド
引用元:株式会社モリコー

産業用インクジェットプリンターは、日々のメンテナンスが安定稼働の鍵となります。

  • ヘッドの目詰まり対策
    インクが乾燥してヘッドが目詰まりすると、印字が欠けてしまいます。自動洗浄機能がついているか、または手動での清掃がどのくらい簡単に行えるかを確認しましょう。
  • インク交換の手間とコスト
    インクの容量や、カートリッジ式かタンク式かによって交換頻度や手間が異なります。また、ラベル代はかかりませんが、インク代が継続的に発生するため、1個あたりの印字コストを試算しておくことが重要です。

既存ラインへの組み込みやすさ(システム連携)

プリンター本体の性能だけでなく、現在稼働している梱包ラインへ「物理的」「システム的」にスムーズに組み込めるかが非常に重要です。

  • 設置スペースと拡張性
    コンベア周辺の限られたスペースに設置できるコンパクトな設計か、ヘッドとコントローラーが分離しているかなど、レイアウトの柔軟性を確認します。
  • WMS/ERPとの連携能力
    出荷指示データと連動して、リアルタイムに印字内容を切り替える必要がある場合、自社の生産管理システム(WMS/ERPなど)とスムーズに通信・連携できるインターフェース(LAN、RS-232Cなど)を持っているかがポイントになります。

導入後のサポート体制と保守対応

電話をしている作業員

産業用機器である以上、予期せぬトラブルはつきものです。プリンターが停止すれば出荷ライン全体がストップしてしまいます。

  • トラブル時の対応力
    万が一の故障時に、フィールドエンジニアがすぐに現場へ駆けつけてくれるか、代替機の貸出制度はあるかなど、保守契約の内容を細かく確認しましょう。
  • サプライ品の供給体制
    インクや洗浄液などの消耗品が、必要な時に確実に手に入る供給体制が整っているかも、安定運用のために欠かせない視点です。
    国内に拠点があり、サポート実績が豊富なメーカーや代理店を選ぶのが安心です。

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段ボール直接印字に対応するおすすめメーカー

段ボールへの直接印字(ダイレクトマーキング)は、外装箱の共通化による資材在庫の削減や、可変情報(ロット番号、バーコードなど)のリアルタイム印字に極めて有効です。

段ボールへの高精度な直接印字に対応し、導入後の運用効率も高いおすすめの産業用インクジェットプリンターメーカー3社をご紹介します。

株式会社モリコー

株式会社モリコー公式サイト
引用元:株式会社モリコー

大正13年(1924年)創業の老舗印字機器メーカーである株式会社モリコーは、自動捺印機やインクジェットプリンター、カートンレーザー捺印装置などの自社開発を手がけています。

同社が展開するインクジェットプリンター「ヘリオス108」はサーマル方式を採用しており、特に段ボールなどの浸透性素材への印字において高い強みを発揮します。

最大108mm幅の広範囲印字に対応。段ボールや木材、紙製品といった浸透性のある素材から、封筒・はがき、フィルム、カートンまで、多様なワークへの高品質な印字が可能です。

また、独自のマイクロ再循環技術「Smart Servicing Solution」を搭載し、ヘッドの乾燥を徹底的に抑制します。

会社名株式会社モリコー
本社所在地〒152-0002
東京都目黒区目黒本町2-16-14
電話番号03-3711-5511
公式ホームページhttps://www.morico.co.jp/

さらに、消耗品は交換しやすいカートリッジ式を採用しており、「プリンターのメンテナンスにかかる手間やダウンタイムを極力減らしたい」という現場担当者の課題を解決します。

株式会社モリコーの口コミ・評判記事はこちら!

株式会社モリコーは産業用インクジェットプリンターで効率化を実現

さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。

株式会社モリコーの公式ホームページはこちら

紀州技研工業株式会社

紀州技研工業株式会社公式サイト
引用元:紀州技研工業株式会社

和歌山県和歌山市に本社を置く紀州技研工業株式会社は、インクジェットプリンター本体だけでなく、インクまで自社で一貫して開発・製造・販売する産業用プリンターの専業メーカーです。
全国14拠点に展開する迅速な保守体制も、導入企業にとって大きな安心材料となっています。

同社が提供しているピエゾ方式の「KGK JET HQ8500」は、用途に応じてプリントヘッドを最大4つまで拡張可能です。段ボールの両側面など複数箇所への印字も、1台のコントローラーで集中制御できます。

会社名紀州技研工業株式会社
本社所在地〒641-0015
和歌山県和歌山市布引466
電話番号073-445-6610
公式ホームページhttps://www.kishugiken.co.jp/

また、「2558chヘッド」搭載モデルでは、印字高さ108mmの高解像度(600dpi)印字に対応しています。段ボール箱や化粧箱、さらには金属まで、素材を問わず緻密なバーコードや文字を鮮明に描き出します。

段ボールの「両側面」や「上面と側面」など、複数箇所への同時印字を1台でスマートに制御したい企業に向いています。

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紀州技研工業株式会社はプリンターインクを自社で開発・製造・販売

山崎産業株式会社

山崎産業株式会社公式サイト
引用元:山崎産業株式会社

千葉県佐倉市に本社を構える山崎産業株式会社は、マーキング・コーディング分野に特化した専門企業です。

単にプリンターを販売するだけでなく、生産ラインに組み込む「印字システム」そのものの設計・製作まで自社でトータルに手がけられる技術力を有しています。

同社が提供しているピエゾ方式の「GRAPHICA3000」は、標準機から特注機まで豊富なプリントヘッドをラインナップしており、現場ごとの印字仕様や取付スペースに応じた柔軟なシステム構築を得意としています。

会社名山崎産業株式会社
本社所在地〒285-0853
千葉県佐倉市小竹785-6
電話番号043-463-0960
公式ホームページhttps://www.technomark.co.jp/

ノズルが乾燥しにくいインクを採用しているため、長時間の運転でもヘッドの目詰まりが起きにくく、安定した稼働を維持します。

生産ラインの構造が特殊で、自社の既存設備に合わせたカスタマイズや専用の印字システム構築を求めている企業に向いています。

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山崎産業株式会社の産業用インクジェットプリンター「グラフィカ3000」

まとめ

まとめと書かれた紙

段ボールへの直接印字は、資材コストの削減だけでなく、貼りミスの撲滅や無地段ボールの共通化など、現場の生産性を劇的に向上させる強力なソリューションです。

初期費用や設置スペースといった確認事項はありますが、出荷量が多く、現在のラベル運用が負担になっている現場であれば、高い導入効果を期待できます。

まずは現在のラベル運用コストや作業工数を一度棚卸しし、実機での印字テストから検討を始めてみてはいかがでしょうか。

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